正しい参拝方法
参拝作法は、永い間の変遷を経て、「二拝二拍手一拝」の作法がその基本形となっています。
どう心を込めるか、また込めたほうがよいのかは、参拝される皆さんの心の持ち様です。
それがためには、具体的な形におけるそれぞれの作法の意味をわかって戴くことが重要です。
参拝とそれにかかわる作法について、その「形」の前提にある「心」をわかって戴ければ幸いです。
その.1
鳥居前で一礼、参道は端を歩く
鳥居から先は神様のいらっしゃる神聖な場所ですので、鳥居をくぐる前に「一礼」をしてから入場しましょう。
その際、道の左側を歩く人は左足から、右側から歩く人は右足から鳥居に入りましょう。
参道の真ん中は、神様のお通りになるところですので、端を歩くようにしてください。
神社内で大きな声を出したりせず、静かに内観しながら歩くことをおすすめします。
その.2
手水舎で手と口を清める
普段自分についた「罪・穢れ」を祓うため、お参りする前に手水舎で手と口をすすぎ、心身を清めます。
- 右手で柄杓を持ち、水を汲み、左手を清めます。
- 柄杓を左手に持ち替え、右手を清めます。
- 再び、柄杓を右手で持ち、左の掌に水を受け、口をすすぎ、手水舎の溝に吐き捨てます。（この際、ひしゃくに直接口をつけてはいけません。）
- もう一度、左手を清めます。
- 最後に柄杓を立て、残った水で清めます。
その.3
神前に進み、鈴を鳴らし、お賽銭奉納
まず、神前に進み姿勢を正します。
拝殿の中央、ちょうど賽銭箱の真上あたりの鈴を振り動かして鳴らし、お参りをします。
社頭に設けられた鈴は、その清々しい音色で参拝者を敬虔な気持ちにするとともに参拝者を祓い清め、神霊の発動を願うものと考えられています。
神様への感謝として賽銭を入れます。賽銭は神への感謝をこめた捧げものであり、昔は稲穂を奉納したことから「初穂料」ともいいます。
その.4
二拝二拍手一拝
最初の二拝は「おじぎ、祈り」を意味します。二拍手は「気の浄化、神様への賛美」を示し、最後の一拝は「お参りさせてもらったことのお礼」を表しています。
- 姿勢を正します。
- 腰を深く下げ、2回お辞儀をします。
- 胸の高さで両手を合わし、肩幅程度に両手を開いて2度拍手します。
- 両手を合わしたまま、住所と名前を述べた後、心を込めて祈ります。
- 最後に、腰を深く下げ1回お辞儀をします。
その.5
感謝を忘れずに
帰る際も感謝の気持を忘れず、鳥居をくぐったのちに本殿のほうへ向きなおり、一礼しましょう。
初穂料 のし袋の書き方
日本は古来、稲作をはじめ農業を中心に国づくりを進めてきました。
ですから、みのりの秋には「ありがとうございました」という感謝の気持ちを込めて、その年に初めて収穫された稲穂などの穀物を神さまにお供えします。これを初穂といいます。野菜や果物、魚などの初物も同様です。神社にお供えするお初穂という言葉は、ここに由来します。
水引き(紅白蝶結び)の上段には「初穂料」もしくは「御初穂料」とお書き添えください。下段には、「祈祷を受ける方のお名前」をご記入ください。
安産祈願は「夫婦の姓のみ」もしくは「夫婦連名」
初宮詣、お食い初め、初誕生祭、七五三は「お子様の氏名」
玉串奉奠(ほうてん)の仕方
祈祷の時などに行う、玉串拝礼の作法をご紹介いたします。祈祷時に作法をお教えしますので、ご安心ください。
玉串を受け取る
玉串を受け取ります。右手は上から、左手は下から持ち、胸の高さに肱を張って、左手の方を高く持ちます。
玉串案前に進み、一礼
神前の玉串案(台)の前に進み、一礼、玉串を時計まわりに廻して立てます。左手を下げ、祈念を込めます。
根元を神前に向ける
左手で玉串の根元を時計まわりに廻し、根元が神前に向けます。右手は玉串の真下に添えます。
玉串の向きを変え奉奠
玉串を案にのせます。二拝二拍手一拝で拝礼します。最後に軽く一礼して自席に下がります。