今年も暑い夏がやってきました。
夏といえば、取手の夏祭り”八坂神社例大祭”が8月1日・2日・3日に行われます。
ここでは、あまり知られていない、お祭りの一面について触れておきましょう。
少しは違った見方ができるかもしれません。
八坂神社例大祭は、上町、仲町、片町が輪番制で当番を受け持ちます。
そのために当番は3年に一度まわってくるのです。
当番町の役割は主にお神輿(みこし)の渡御(とぎょ)を受け持ちます。
他の町内は、上町が”底抜け山車”当番、お神輿の後に付いてお囃子を奏でている、床が無い”底の抜けた”ユーモラスな山車があります。こちらの囃子方の手配や接待を主に行います。
仲町は”四神”当番、お神輿渡御の先ぶれとして、太刀持ちを先頭に獅子頭、太鼓、真榊、御鏡、青龍神、朱雀神、白虎神、玄武神の順で隊列を組んでの巡幸(じゅんこう)を受け持ちます。
現在の四神の巡幸は、諸般の事情により、太刀持ちから御鏡までしか行われず、本来の四神は先に御仮屋(おかりや、田中酒造店前に祭礼中設けられる仮のお社)に安置されます。
本来の四神の巡幸が再開される日が来ることを願っております。
1日と3日の夕刻から、お神輿の渡御が行われますが、関東三大神輿の一つとも言われるほどの大きなお神輿が、80人以上の若者の手によって担ぎ上げられ、道路狭しと練り歩くさまは一見の価値があります。
1日は宵宮(よいみや)、3日が本祭りと言います。
1日の夕刻、ご社殿からお神輿への御魂移し(みたまうつし)の後、神社をお出ましになってから、元宿、片町地区、仲町地区、上町地区と巡幸され、御仮屋に安置されます。御仮屋で2泊されてから、3日の本祭りを迎えます。
3日の夕刻、発幸祭(はっこうさい)の後お神輿の渡御が開始されます。
3日は本祭りとなり、神社に帰る道すがら、上町御神酒所(旧取手町役場跡)、取手宿本陣(仲町御神酒所脇)、元宿(もとじゅく)、片町御神酒所、下片町(旧新道地区との境界)の5か所で地区内の氏子の安全と繁栄を祈願するお祭りがおこなわれます。
夜9時半近く、お神輿はいよいよ神社前に近付き、渡御も終わりを迎えることとなりますが、例年、鳥居前に近づくと、大勢の見物客が見守る中20分ほど神輿の荒モミが行われます。
鳥居の真正面でお神輿を下ろしてしまうと、そこで渡御は終了となってしまいます。
お祭りの最大のクライマックスを迎えます。
渡御の終了は神職の叩く大太鼓の合図によりますが、担ぎ手は1分でも2分でも長くお神輿を担いでいたいために、絶対にお神輿を下ろそうとはしません。
ぜひとも、この勇壮なお神輿の渡御をご覧いただきたいと思います。
また、2日の中日にはお神輿の渡御が行われませんのでご注意ください。
2日の夕刻、「今日はお神輿は担がないのですか?」と尋ねられます。「せっかく東京の方から来たのに残念です。」と、がっかりされる方が大勢いらっしゃいます。
ただ、勇壮なお神輿の渡御は見られませんが、お神輿は上町の御仮屋に安置されておりますので、ぜひお参りください。